『助産師の経験しかない私が看護師で働けるのだろうか。』助産師から看護師への転職を考えた時、誰もが不安に感じると思います。
私は助産師から看護師への転職を経験し、今は看護師として働いています。この記事では、転職後に感じたショックやとまどい、転職してよかったことをまとめています。
この記事を読むことで、転職後のギャップを少なくできると思います。また、転職を迷っている方の参考になると思います。
転職して半年くらいは助産師に戻りたいと正直思っていました。ですが今は看護師に転職して良かったと思っています!
看護師にとってはあたりまえ⁉︎ 転職後に感じたショック3選
これは経過観察していていいの?病気の人をみた経験がない
転職してまず「そうか、私は病気の人をみたことがなかったんだ」と実感。
知識も経験もないし「もし見落としたら大変な症状があったらどうしよう。」そんなふうに不安を感じていたよ。
それから、助産師と看護師の時で患者さんをみる考え方の違いにとまどったな。
看護師は「患者さんそれぞれに目指すゴールがあり、そのゴールまでの道のりから外れないようにケアをする」という考え方で仕事をします。
反対に助産師は「正常な妊娠出産の過程を異常に傾かないようにケアをする」という考え方で患者さんと関わります。
その考え方の違いにとまどい、不安を感じながら日々を過ごしていたと思います。
おむつの臭いやシーツに落ちている落屑
おむつをしている大人をみるのも初めての経験でした。大人の排泄物の臭いや靴下を脱がせるとぱらぱら落ちてくる落屑にげんなり。
おむつを交換する時の臭いでごはんがおいしくなかったことも最初はあったよ。
目が離せない認知症・せん妄の患者さん
認知症・せん妄の患者さんと関わるのは実習以来でした。慣れない看護師の仕事と、認知症・せん妄の患者さんのナースコール対応や予想外のトラブル。仕事が想像以上に進まず焦りました。
必要があって抑制されている患者さんだけど、抑制されている姿や抑制を外してほしいとお願いしてくる患者さんを相手にした時はショックだったなー。
【ショック・とまどいの乗り越え方】時間が解決してくれる!わからないことは積極的に質問◎
時間がたつのをまつ
解決策にはなっていないかもしれませんが、時間がたてば排泄物の臭いやその他ショックにも慣れてきます。
同じ疾患の患者さんを何人も受け持ちしていくうちに、治療の経過や目指すゴールがわかるようになって、患者さんの今いる位置は正常なのか異常なのか判断できるようになってきます。
毎日同じことの繰り返しのように思う日もあるよね。だけど、数週間、数カ月たって振り返ってみると慣れたりできるようになっていることがたくさんあるよ!
プライドを捨てて、なんでも報告、情報共有、質問
「こんなこと質問したら、そんなこともわからないの?と思われてしまわないだろうか。」と思って質問するのがこわかった時もありました。ですが、質問して看護師の先輩たちから学んだ方が知識や技術の吸収が早かったと思います。
リーダーに報告する時も自分がみてきた情報を伝えて、自分の考えを共有しておく。そうすることで、注意するポイントなど教えてもらえることも。
ある程度、自分の勉強や努力は必要なのは大前提。だけど、わからないことは隠さずに質問、報告と情報共有をしておくと安心して仕事ができたよ!
看護師になって身につけた技術やスキル
疾患の理解が深まる
シンプルに疾患についての理解が深まりました。
助産師で働いていた時、心不全になってしまった妊婦さんがいました。急激に悪化していく様子を見て、何をみてどう行動したらよいのか全然わかりませんでした。
高齢の心不全の患者さんをみた時、妊婦さんと高齢者で同じ心不全でも機序や状態が悪化するはやさは全然違いました。ですが多くの心不全の患者さんをみていくうちに、何かおかしいという違和感や心不全になったら何を観察してどうケアを行うのかクリアになりました。
ルート確保、褥瘡や創傷処置など処置の技術向上
同じルート確保の手技でも難しい患者さんにあたる確率や回数が増えた分、処置の技術レベルは上がりました。褥瘡や創傷処置など経験することで知識が増えて、根拠を持ってケアを行えるようになりました。
転職前は予想していなかった看護師になってよかったこと
職場の人間関係や仕事のストレスが減った
助産師の時の職場は、ベテランの先輩はナースステーションでずっとおしゃべり。若手と中堅は働く雰囲気だったな。
職場の雰囲気はそれぞれ違うので一概には言えませんが、看護師に転職すると、経験豊富な先輩たちも含めてみんな平等に仕事が振り分けられて仕事をする環境でした。
助産師の時は、分娩介助は特に判断ミスや失敗が許されないプレッシャーがありました。看護師も患者さんの命にかかわる仕事でプレッシャーはあるけど、助産師の時ほどストレスがかかるものでは無くなったと感じます。
夜勤の休憩がしっかりとれて夜勤明けの疲労感が軽減
助産師は夜間でもお産はあるし、母子同室の人は授乳をしていたり、破水や陣痛がくれば緊急入院になったりと夜勤でも忙しいです。その点、看護師は緊急入院はありますが、基本的に処置は日中に行われ、夜は寝ている患者さんが多いです。
看護師の夜勤は助産師の時と比べると1時間長く仮眠できるようになったよ!夜勤の活動量も違うけど、仮眠が1時間長いだけで体の負担は減るし、夜勤明けの疲労感が軽くなったな!
次の転職やキャリアを考えたときに選択肢が広がった
看護師のキャリアを積んでいくことで、看護師としての将来の選択肢はもちろん広がりました。
あわせて助産師としても産婦人科と混合病棟で働く時や合併症をもつハイリスク妊娠の知識も増えて、幅広いキャリアを選択できるようになったと思います。
助産師としても看護師としても将来の選択肢が広がり、それが自分の強みになりました。
まとめ
転職してからしばらくは助産師に戻りたいと思っていました。ですが看護師になって身につけた知識やスキルも増え、働く環境も改善。今は看護師に転職してよかったと心から言えます。ほかにも助産師から看護師に転職した記事をいくつか書いています。興味のある方はぜひ読んでみてください!
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